地球という球体のほんの小さな一部分から空を見上げると、空は包み込むように広く、たった一つの壮大な空気の層を遥か上方に積み上げている。圧倒的で、そして、たった一つの存在。
空気の中に含まれる水蒸気は集合し、空のエキスを凝縮させる。それは液体となって滴り、私達はそれを雨と呼び、時にはそれを厭い、時にはそれを喜ぶ。
そして、雨上がりの地面。
空は今や一つではなくなった。見上げる空はたった一つだが、空は雨の中に自分の分身を投射し、雨上がりの地面の中に、無数の空を残している。無数の水たまりは天然の鏡となり、ひとつひとつ、全く別の空を映し出している。そしてその全てには、形や歪みという個性を与えられているのだ。
空は今や、独りぼっちではなくなった。
だからこそ、空は泣く。自分自身を、たった一人の孤独の存在としないために。
2008年09月04日
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