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2008年09月04日

化かし合い

 修正液。文字を書き損じた時に、上から塗り重ねて間違いを正すもの。しかし、修正液にはもう一つ、秘められた役割がある。

 それは、紙の嘘を、暴くこと。

 紙は白。文字は黒。ほとんどの場合、人はそう思って、紙に文字を書き続けている。しかし、それは大いなる欺瞞なのである。

 紙は決して、白くない。その中には微妙な濃淡があるし、決して白とは言えないような紙も多く存在する。それを白と思い込むのは、文字の黒とのコントラストがあるからである。

 だから修正液は、大半の紙よりも純白であることを要求される。修正液自身の欺瞞??ただ覆い隠しただけで、決して「修正」できていないことを感じさせないくらいの純白を。

 今日もどこかで、嘘の吐き合いが繰り広げられている。紙と文字と修正液。重ね合い、だまし合いの記録が今日も、残されていく。


多摩美術大学 美術学部一般入試課題「嘘」


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posted by NaruseT at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 美大の小論文参考作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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